昭和50年前後に生垣としてカイヅカイブキが良く使われたらしく、私の実家の生垣もカイヅカイブキが植わっています。
カイヅカは枝葉を伸ばして成長する広葉樹と違って、毎年剪定(刈込み)していればなんとなくまとまっていてくれるし、急速に成長しているようにはみえないので刈り込むときも枝先を整える程度できちんと手入れができているように仕上がってしまう樹。
そんな調子で何十年と経った現在、大きく膨らみ過ぎて巨大化してしまったり、道路にはみ出すぎて切らなくてはいけなくなっています。
カイヅカに限らず、針葉樹は緑の葉がないところで切ってしまうと新しい葉が出ずに枝だけになってしまったり、悪くすると樹が枯れてしまうことがあります。
お隣りさんに邪魔になるからぶっつり切ったけど枝だけになってしまった!
なんていう生垣にたくさん遭遇します。
そのどうにもできなくなってしまったカイヅカを伐採・抜根するお仕事が毎年何件かあります。
幹は樹皮がガサガサで葉はチクチク、大きくなり過ぎたものだから根っこも四方八方に広がっていて抜くのも一苦労。
ブロック際に植わってたりなんかすると、根を引っ張り上げるとブロックが取れる~…大変な一日になってしまいます。
そんなカイヅカでも、あなた愛されてるのね~(*^_^*)ていうカイヅカにある所で会いました。
知り合いのお手伝いで行った現場。やっぱり生垣使用だったカイヅカをトキワマンサクの生垣に植え替えるお仕事。抜いた後の植栽に伺ったのに1か所だけまだカイヅカが残ってる。
「なんでこれだけ抜かないんだろう」
近寄ってみるとちょっといつものカイヅカと違う?「!?」
カイヅカといえば日が当たらなくなった内側は枯れた葉が枝の間にたっぷり絡まって真っ暗なはずなのに、日が透けて見えるからだ。
それだけではなく樹皮でガサガサのはずの幹や枝がツルツル!!
その現場は幼稚園。園児たちが木登りして楽しんでいるカイヅカなんですって!!
とっても登りやすそ~(^◇^)
こんな使い方すご~い!!とっても関心してしまいました。
落ちたらどうするの?ていうご時世にのびのびと育っている子供たちを想像するだけでほほえましくなりますね。
これからもながーく愛されるように、しっかりと根を張ってがんばって、とツルツルの幹をなでながら、上から射してくる太陽の光にあたる葉をきれいだな~と眺めていました。
カイヅカをきれいと思ったのは初めてかも、と思いながら(カイヅカに失礼<(_ _)>)。